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なかがわ整骨院

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スタッフブログ

2015年6月19日(金)

18歳に引き下げるとどうなるの?『お酒は20歳から』の医学的理由

こんにちは。
骨折・脱臼・捻挫・打撲・肉離れの専門家 なかがわ整骨院です。
なかがわ整骨院では、上記のほかにも、腰痛(ぎっくり腰など)や、肩の痛み(四十肩など)・スポーツ障害なども得意としております。

また、交通事故のお怪我についても随時診療・相談を受け付けております。お気軽にご相談ください。

日曜 祝日も休まず診療しておりますので是非一度ご相談をお待ちしております。

 

 

先日、選挙権が18歳以上に与えられる事が決まりましたね。

今後、民法で規定されている成人年齢=20歳や、飲酒や喫煙が解禁される年齢=20歳についても検討されていくようです。
とくに後者の飲酒や喫煙に関しては、ヘルスケアの観点からどのような影響が考えられるのでしょうか。『お酒は20歳から』という理由について掘り下げてみたいと思います。

◆アルコールの脳への影響

口から入ったアルコールは、約20%は胃から、約80%は小腸から吸収され、血液に入って全身を巡ります。ここで脳に達したアルコールは、脳の各部位の神経細胞に作用し、その働きをマヒさせるのです。

個人差はありますが、飲酒量や継続して飲み続ける時間によって、次のような順番でマヒしていきます。
(1)大脳新皮質→理性的な言動をつかさどる部分
(2)大脳辺縁系→本能(食欲・性欲・睡眠など)や記憶をつかさどる部分
(3)大脳基底核→体を動かしたり姿勢を保つ働き
(4)小脳→平衡感覚や骨や筋肉などの体の動きをつかさどる部分
(5)間脳や脳幹→体温調節や代謝といった生命維持に関わる部分
(4)や(5)にいたると大変危険な状態です。

このように脳に大きく作用するアルコールは、長い年月の間、大量に飲み過ぎると脳が萎縮していくこともわかっています。

10代では、脳もまだ発達段階にあり、こうしたアルコールの影響は強く出ると考えられているのです。将来の可能性を奪いかねません。

◆アルコールを分解する酵素の働き

体内に入ったアルコールの大部分は、肝臓で代謝されています。肝臓では、まずアルコールは酵素の働きによってアセトアルデヒドに分解され、さらにアセテート(酢酸)に分解されます。

アセテートは血液によって全身をめぐり、筋肉や脂肪組織などで水と二酸化炭素に分解されて体外に排出されるのです。

アルコールを分解する酵素は遺伝的な体質によってもその働きに差がありますが、10代ではまだ酵素の働きが未発達なため、過度な飲酒をした場合、急性アルコール中毒となってしまう可能性が高いのです。急性アルコール中毒になると、命を落とす危険もあります。

◆アルコール依存症になりやすい

10代の飲酒を防止する理由としてもっとも懸念されているのは、精神面の未熟さでしょう。「適度な飲酒をする」という判断力がないため、自己規制がききません。
そうした心の状態で飲酒をすると、周囲の誘いに乗って、一気飲みや大量飲みなど、危険な飲み方をすることがあります。

また社会性や精神的な強さをもっていないと、お酒に頼るようになり、次第に飲酒量や頻度が増えて「アルコール依存症」になります。

これは成人になっても起こり得ることですが、心身の未成熟な10代では陥りやすいといわれています。

◆性的機能への影響

性ホルモンの分泌は、脳下垂体から分泌される性腺刺激ホルモンによって調節されています。さらに脳下垂体は間脳の視床下部によってコントロールされているため、アルコールを大量に飲み続けると、10代の二次性徴に必要な性ホルモンの分泌に影響することも考えられます。

◆年齢の引き下げには反対する意見が多い

健康以外の面でも、若年者の飲酒は事故や事件につながりやすいため、飲酒可能年齢の引き下げについては、賛否がわかれるところです。

現在、世界の約9割の国(167か国)が選挙権年齢は18歳としており、こうした国々では、選挙権年齢に合わせて成人年齢も引き下げているのが主流だそうです。しかし日本では、平成24年の内閣府の意識調査おいて、およそ75%超の人が「飲酒年齢については現行の20歳以上でよい」と回答しているそうです。

選挙権が与えられれば義務も負うべき。「だから成人扱いに」という意見もありますが、実際にはまだまだ身体と人格は形成段階にあります。民法や少年法などの変更については慎重な議論が必要でしょう。